スポーツ障害

歩けるけど痛い捻挫

捻挫は、急な運動や転倒によって足首や他の関節が損傷する誰にでも起こりうるケガです。

誰でも一度は捻挫を経験したことがあるのではないでしょうか?

「歩けるけど痛みがある」といった症状の場合、そのまま放置してしまったり、病院に行こうか迷われる方も多いと思います。

初期段階で適切な治療やケアを受けることが重要なため、痛みの悪化や症状が長引く場合は、必ず医師の診察を受けるようにしましょう。

捻挫の症状

捻挫は関節周りの組織や靭帯に損傷を与える怪我で、その症状は次のようになります。

腫れ

損傷した組織の炎症反応によるもので、怪我直後から現れることが多く、患部は熱や赤みを帯びている

痛み

軽度のものでも痛みを感じやすく、歩行や運動時に増加し、安静にしていると少し和らぐことがある

痺れ

捻挫によって神経への圧迫や刺激が起こり、痺れを感じることがある

これらの症状は捻挫の程度や箇所によって異なり、個人差もあります。

医師や専門家のアドバイスに従い、正しいケアをすることで症状を和らげることが大切です。

捻挫の正体とは

他のケガより案外軽視されがちな捻挫ですが、軽視しないことが重要です。

「捻挫だから大丈夫。」「捻挫だから、放っておいたらそのうち治る。」というように思う方が多くいらっしゃいます。

ところが、捻挫はとても注意しなければならないスポーツ障害・ケガの1つです。

なぜなら、捻挫の真の正体は「靭帯損傷」だからです。

足の靭帯

実際に「捻挫 = 靭帯損傷」と思う方は少ないのではないでしょうか。

他の部位の靭帯損傷なら、慌ててしっかりと治療しようとされる方が多いですが、常に体重がかかり運動の基盤になる部位を損傷しているにも関わらず、「捻挫」の場合は十分に治療をされていないことがあります。

そして、しっかりと治療をしていない状態でスポーツ復帰をしてしまうため、痛みや不調の残存やパフォーマンスの低下や、捻挫の繰り返しなどの悪循環に陥るのです。

特にバレーボール、サッカー、バスケットボール、ラグビー、陸上競技などで多く見られます。

靭帯が損傷していると、構造的な足関節の安定性が破錠し、スポーツや日常生活で足関節に不安定感や痛みを生じることがあるので注意が必要です。

捻挫の治療

靭帯損傷の程度によって、まず保存療法が選択され、それでも改善せず不安定感などがあれば手術療法になります。

ここでは手術まではされておらず、「捻挫をした直後は冷やしたりして、あとは放っておいたら何となくマシになった。でも不調感が完全になくならない。」という方が対象です。

捻挫を治療しないと

痛みが慢性的になり、関節や骨の変形につながることもある

捻挫をされた方のうち、約80%以上に再び靭帯を損傷したと報告があり、捻挫後に痛みや機能低下などが見られる方は30〜40%以上とも言われるため、捻挫後にトラブルを引き起こす方は決して少なくありません。

足首を捻挫する女性

また、捻挫の後遺症として慢性足関節不安定性があります。

俗に言う「捻挫グセ」です。

  1. 靭帯や骨など構造的な組織の問題によるもの
  2. 感覚やバランスの能力の低下によるもの
  3. 1と2が複合したもの

このような複数の要因によって、捻挫経験のある人は2人に1人の割合で再発するとの報告もあります。

特に怖いのは、捻挫を繰り返すと「変形性足関節症」になる可能性があることです。

当店での捻挫ケア

  1. 捻挫を起こすと足の外側にある筋肉に張りができて内側が緩むので、ここの張りをとって関節が正しく動くようにする
  2. ふくらはぎの筋肉も緩める
  3. うつ伏せで足首を外側方向に回転させて可動域を広げる(内側に捻挫している時で、逆方向の外側へ戻す)
  4. 仰向けで足首を90°に曲げた状態から、足首の関節部分を外側に回す力も加えながら押圧することで、内側に向いている足首の関節を正常な位置へ修復する
  5. かかとの上にある関節の働きをリセットし、筋肉が正しく動くようにする
  6. 再度うつ伏せになり、ふくらはぎの筋肉を縦方向に押圧して緩める
  7. サポーターを装着し、よい状態をキープする

繰り返しになりますが、捻挫は歩けるからといって軽く見ないことが大切です。

専門家の指導に従い、早期の治療と予防策を実践することで、怪我から早く回復し、元の活動に戻ることができます。

当店でも捻挫のケアは可能ですので、お困りの方はお気軽にご相談ください。

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